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AIで小説の文章を推敲する方法|不自然な表現・視点ぶれ・重複を直すチェック手順

By Sanem Avcil · 2026年8月25日 · ai-novel · proofreading · novel-writing · editing · self-publishing

AIで小説を推敲する基本手順

AIを使った小説の推敲は、本文を丸ごと書き換えさせるよりも、チェック項目を分けて順番に確認する方法が適しています。基本の順序は、①誤字脱字と表記ゆれ、②不自然な表現、③視点ぶれ、④語句や情報の重複、⑤読みやすさ、⑥人による最終確認です。

一度にすべてを直そうとすると、AIが文体や内容まで大きく変更することがあります。1回の依頼では目的を1つに絞り、修正前と修正後を比較できる形で出力させましょう。

1. まず本文を分割して準備する

AIに入力する本文は、1章全体ではなく、1,500〜3,000字程度の場面単位に分けると確認しやすくなります。場面の冒頭に、次の情報を添えてください。

  • 作品のジャンルと想定読者
  • 視点人物と一人称・三人称の区別
  • 場面の場所、時間、目的
  • 維持したい文体や語り口
  • 登場人物の呼び方、固有名詞、用語

例えば、「高校生向けの現代ミステリー」「三人称一元視点」「主人公の相馬だけが知っている情報で書く」「硬すぎない文体を維持する」と伝えます。前提がないと、AIは一般的に自然な文章へ直そうとして、意図した口語表現や不穏な違和感まで消す場合があります。

2. 小説の誤字脱字と表記ゆれを確認する

最初は内容の評価を頼まず、機械的なミスだけを探します。次のようなプロンプトが使えます。

以下の小説本文について、誤字脱字、助詞の誤り、送り仮名、漢字とひらがなの表記ゆれ、数字や記号の不統一だけを確認してください。文章の雰囲気や言い回しは変更せず、該当箇所・問題の種類・修正候補を表で示してください。問題がない箇所は推測で指摘しないでください。

「下さい/ください」「気付く/気づく」「1人/一人」のような表記は、誤りではなく作品内の方針であることもあります。AIの提案を採用する前に、表記ルールを決めて全章で統一しましょう。

なお、固有名詞や方言をAIが誤りと判断することがあります。登場人物名、地名、商品名、作中の造語は、あらかじめ「変更禁止語リスト」として提示すると安全です。

3. 不自然な表現を見つけて直す

AI文章校正を小説に使う場合、文法的に正しいかだけでなく、誰がどの状況で話しているかを確認させることが重要です。例えば、怒っている人物が「大変申し訳ございません」と言う場面では、文法は正しくても感情に合わない可能性があります。

次のように、修正文を作る前に違和感の説明を求めます。

以下の本文から、意味は通るものの日本語として不自然な表現、主語が分かりにくい文、会話として不自然な台詞、感情と語調が合わない箇所を探してください。各箇所について、なぜ不自然に感じられるのかを説明し、修正案を2つ示してください。元の文体は維持してください。

例えば、次の文を考えます。

彼は窓の外を見ながら、雨が降っていることに気づいた。

文脈によっては自然ですが、すでに雨音を聞いていたなら「気づいた」が重複するかもしれません。「窓を打つ雨を見て、彼は傘を持っていないことを思い出した」のように、発見の内容を具体化すると場面の情報が前に進みます。

文章を読みやすくする際も、すべての文を短くする必要はありません。緊張感のある場面では短文を重ね、回想や情景描写では長めの文を残すなど、場面の速度に合わせて判断します。

4. 視点ぶれをチェックする

小説の視点ぶれとは、同じ場面で視点人物が知り得ない情報や、別の人物の内面が突然描かれる状態です。一人称なら特に制約が明確で、「彼女は不安だった」のように他人の心情を直接書くと不自然になりやすいでしょう。

AIには、視点人物と禁止事項を明確に伝えます。

この場面の視点人物は美咲です。美咲が見た、聞いた、感じた、推測したことだけで確認してください。ほかの登場人物の本心や、別の場所で起きている出来事を直接説明している箇所を抽出し、視点ぶれの理由と修正例を示してください。物語上必要な情報は削除せず、美咲が観察や推測によって知る形に直してください。

例えば「健太は、計画が失敗したことを知っていた」は、健太視点なら問題ありません。しかし美咲視点なら、「健太は何も言わなかった。けれど、握りしめた拳が小さく震えていた」のように、観察できる事実へ変えられます。

AIの判定が常に正しいとは限りません。語り手が全知視点である作品や、意図的な視点移動を使う作品では、ぶれではなく演出の場合があります。章ごとに視点ルールを一覧化し、指摘を採用するか決めてください。

5. 重複する言葉と情報を整理する

小説では、同じ動作を連続して書いたり、同じ説明を別の表現で繰り返したりすることがあります。特に「思った」「感じた」「見た」「言った」などの動詞や、「静かな」「小さな」「ゆっくりと」といった副詞は、数回続くと文章のリズムを弱めます。

依頼文は次のようにします。

以下の本文で、同じ段落内または近い段落内にある語句・意味・説明の重複を確認してください。削除、言い換え、残す、の3案から選べるようにし、物語の情報が失われる可能性がある場合は理由を書いてください。単なる同義語の置き換えは提案しないでください。

例えば、「彼は不安に思った。胸の中に不安が広がった」という2文は、どちらも不安を説明しています。後半を削るだけでよい場合もありますが、身体反応や具体的な行動に変えれば、感情を説明せずに伝えられます。

重複チェックでは、単語の出現回数だけでなく、読者がすでに知っている情報も確認します。人物の職業、事件の経緯、場所の説明を何度も繰り返すと、冗長に感じられます。

6. 修正後に必ず人の目で読む

AIの修正案には、誤りではない表現を変更する、伏線を説明してしまう、登場人物の口調を均一にする、といった問題があります。推敲後は、次の順番で本文を読み直してください。

  1. 修正前の意図や伏線が残っているか
  2. 視点人物が知り得ない情報を語っていないか
  3. 登場人物ごとの語彙や口調が保たれているか
  4. 会話を声に出したときに自然か
  5. 同じ音や語尾が続いていないか
  6. 章全体のテンポが場面に合っているか

修正履歴を残し、AIの提案を一括反映しないことも大切です。数十ページの原稿でも、場面ごとに「採用」「保留」「不採用」を記録すれば、意図しない変更を戻しやすくなります。

AI推敲を出版前の工程に組み込む方法

小説を電子書籍や紙の本にする場合は、推敲と組版を別工程として扱います。文章を直した後に、目次、改行、ルビ、扉、奥付などの出版用データを確認しましょう。AIで本を作って出版する全体の流れは、企画から販売までの実践手順も参考になります。

AIで推敲した原稿をそのまま公開せず、テスト端末や紙に出力して読むと、画面上では見落としやすい改行や段落の違和感も見つかります。出版用の本文を整えた後は、KDP向けEPUBやオンデマンド印刷用データなど、販売先ごとの仕様も確認してください。

文章生成から推敲、紙の本の販売まで一つの流れで進めたい場合は、AI出版サービスのGamibooksのような選択肢もあります。どのサービスを使う場合でも、AIに任せる範囲と作者が判断する範囲を最初に決めることが、作品の品質と個性を守るポイントです。

よくある質問

AIで小説の推敲はできますか?

できます。誤字脱字、不自然な表現、視点のぶれ、同じ語句の重複など、確認項目を分けてAIに依頼すると効率的です。ただし、文体や物語上の意図まで正しく判断できるとは限らないため、最終修正は作者が行います。

小説の誤字脱字をAIにチェックしてもらう方法は?

本文を章や場面ごとに分け、「誤字脱字、助詞の誤り、表記ゆれだけを指摘し、勝手に文章を書き換えないでください」と依頼します。指摘箇所、理由、修正候補を表形式で出してもらうと確認しやすくなります。

AI文章校正で小説の個性が失われませんか?

AIに全文の書き換えを任せると、比喩や語り口が平均的になる可能性があります。まず問題点の指摘だけを依頼し、採用する修正を作者が選ぶ方法なら、個性を保ちながら文章を整えられます。

AIで小説を読みやすくするには何を指示すればよいですか?

対象読者、視点人物、文体、場面の目的を伝えたうえで、長すぎる文、主語の不明確さ、情報の重複、会話の不自然さを確認するよう指示します。「簡単な文章にする」だけでは文体まで変わるため、変更範囲を具体的に指定してください。

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